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2019/07/10  テーマ
インサイドセールス TIPS
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デジタルインサイドセールス(第2章 インサイドセールス導入の全ステップ 3.インサイドセールスの仕事は顧客のニーズを引き出すこと )

2017年12月6日発刊 弊社代表の吉田が執筆した「デジタルインサイドセールスー最新テクノロジーによる法人営業改革の実践ー」

第2章 インサイドセールス導入の全ステップ

3.インサイドセールスの仕事は顧客のニーズを引き出すこと

次はコミュニケーションデザインというステップである。営業活動において、コミュニケーションをデザインするヒントは「聞く」ことにある。
コミュニケーションのうまい人は、聞くことがうまい人だ。営業の現場でも、売れる営業ほど聞き上手だと言われる。なぜなら、顧客は話をよく聞いてくれる営業に好意をもつため、そこで信頼関係が生まれ、得られた多くの情報から、内容の濃い適切な提案活動ができ、結果としてその訪問営業から商品やサービスを購入することになるからだ。
訪問営業は、顧客との会話で得た情報を、会話の端々までも逃さず、聞き貯めていく。単に「こういうものはいかがでしょうか」という話を突然するのではなく、まずは顧客から得られたさまざまな情報をもとにプロファイル(分析結果)を作っていく。訪問営業が相手先を一度訪問しただけで商談になるかといったら、実際はそう簡単なものではない。数回、数十回と訪問して少しずつ情報を入手し、入念な準備をして、ようやく商談になるのだ。

我々がこのステップで行うことは、クローズドクエスチョンを多用したトークスクリプトを作成することではなく、顧客が抱える課題を聞き出すための会話のネタと、想定される反応、それら課題の解決策をマッピングすることである。訪問営業が顧客先で行っているように、顧客の発した言葉に応じて、自身の持っている引き出しを使ってコミュニケーションができるよう、会話のあらゆるシナリオを洗い出すことである。
インサイドセールスの仕事は、顧客が抱える課題から、今、その会社の何が問題なのかをしっかり聞き出し、「うちの製品ならこういうことができますよ」と、それに対する解決策を提案することだ。
ちなみに、現在、当社が取引させていただいている企業が取り扱う商材は、IT商材が多い。ハードウェア、ソフトウェア、クラウドからさらに複雑なものまで、何でも揃っているが、いろいろな商材を持っている会社、ポートフォリオ(商材ラインナップ)がしっかりした会社には、インサイドセールスはより効果的だ。ハードも、ソフトも、アプリケーションもある、というように、商材を複数もっている会社であれば、その商材のうちの何かが顧客の興味の対象になり、検討してもらえる機会を得る可能性が高まるからだ。商材があればあるほど、さまざまな会話と提案を通じて、相手先との関係を構築しながら営業ができるのだ。
顧客の課題や問題点などを知るためには、まずフロントトークという最初の挨拶で、営業側が何を伝え、どのような情報を顧客から獲得するのかという、伝える情報と取得する情報を定義することから始める。
インサイドセールスの商品知識のレベルも、当然設定する必要がある。商品知識のレベルを維持するためにも、当社ではインサイドセールス全員を正社員雇用し、仕事のベースとなるIT知識も身に付けさせるなど、しっかりと教育をしてからサービスを開始させている。
また、インサイドセールスを導入している企業にも、一般的なIT知識のほか、個々の顧客に合わせたサービス研修や、Eラーニングによる勉強なども、繰り返し行ってもらっている。
さらに、セールストークのロールプレイングで会話の模擬体験を重ね、デザインしたコミュニケーションを頭に刷り込ませるといったトレーニングも重要である。


さて、次のステップは、マネジメントサイクル策定/システム構築/展開準備だ。マネジメントサイクルとしては、具体的なKPI/KGI(Key Performance / Key Goal Indicator)の設定をし、それらのPDCAサイクルを決めることである。注意したいのは「売上」というKGIだけしか見ない運用は避けるべき、ということである。インサイドセールスは訪問営業に比べて、プロセス管理を徹底しやすい。顧客との電話/メールの履歴を残すことは、会社にとっても自分にとっても有益であることは明白だが、さらにそれを業務に組み込み、インサイドセールスがきちんと情報を残す。これにより売上に至るまでの先行指標、例えば顧客の課題が聞けた、予算化をしようとしている、など具体的な案件になる前のセールスステージを管理することができるので、売上以外の指標もしっかりと管理していくべきである。

以上、ここまで説明した四つの導入ステップを着実に経ることによって、図表2 -7「インサイドセールス概要」のような営業モデルが実行可能になる。

現在行っているインサイドセールスの方法論は、当社が15年かけて培ってきたノウハウで構築されたものだ。
ある意味、必要に迫られて構築してきたものとも言えるかもしれないが、フロントトークで相手先の現状を把握し、課題を察知して、察知した課題をどう解決できるかという価値訴求を繰り返すことで、多くの企業に興味を持ってもらえるようなモデルにアップグレードしてきた。
私たちが作成したPASにも、さまざまな課題解決の経験を積み重ねて得たデータを体系的にまとめている。PASにおけるインサイドセールスの方法論は、昨日今日の仕事では気がつかないようなところまでも網羅しているのだ。
インサイドセールスの仕組みをご理解いただければ、当社の専門性が、営業モデルの中でも特別なものだということがおわかりいただけるだろう。当社はアウトソーサー(委託企業)であり、結果が出なければ顧客からすぐに切られてしまうという立場にある。したがって、そうならないために結果を出し、試行錯誤しながら今のインサイドセールスの形をなしてきた。
インサイドセールスを活用した営業により、顧客のフォローがしっかりできるようになるため、獲得した顧客のコストがリカバリーできてしまえば、あとは特に難しいことをやる必要はない。インサイドセールスを導入した営業モデルでは、さまざまな顧客をインサイドセールスと訪問営業とでしっかりフォローできる。そのフォローがあるからこそ、顧客も信頼を置いてくれるというわけだ。
グローバルに展開するIT企業においては、インサイドセールスを導入していない会社を探すほうが難しいが、インサイドセールスを導入する企業は確実に増えており、企業側にも、そのメリットの大きさを感じていただいている。
この章では、インサイドセールス導入のステップやメリットとともに、ブリッジインターナショナルが担う役割について紹介させていただいた。日本語版PASの詳細は、巻末に掲載しているので、是非ご一読いただきたい。
PASを日本の企業にも広く知ってもらうことで、インサイドセールス市場が拡大し、企業の成長に寄与できることを切に望む。

2017年12月6日発刊 弊社代表の吉田が執筆した「デジタルインサイドセールスー最新テクノロジーによる法人営業改革の実践ー」

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