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Executive Interview:第14回 ニュートラル株式会社 代表取締役 糸見 正憲 氏

--- 第14回目は、ニュートラル株式会社 代表取締役 糸見 正憲(いとみ まさのり)氏にお話を伺いました。

ニュートラル株式会社は、2000年に設立された主に名古屋を拠点としているシステムインテグレーター企業で、2005年より参加型ホールディングカンパニー、ジークホールディングスグループの1社として参画。グループの持ち株会社である、株式会社ジークホールディングス(英文名称 Xyec Holdings Co., Ltd.)は2013年9月シンガポール証券取引所(SGX)の新興企業市場であるカタリスト(Catalist)に上場されました。

取材日(2013年10月 現在)の糸見氏プロフィールはこちら

--- ジークホールディングスグループについて

写真右:弊社代表 吉田 写真左:ニュートラル株式会社 代表取締役 糸見 正憲 氏写真右:弊社代表 吉田(以下吉田)

「ジークホールディングス 株式上場おめでとうございます。」

写真左:ニュートラル株式会社 代表取締役 糸見 正憲(いとみ まさのり)氏(以下糸見氏)

「ありがとうございます。創業を始発点としますとIPOはまだ第一コーナーに差し掛かった位と認識しております。」

吉田:

「早速ですが、最近の御社とジークホールディングスグループの動向をお教えください。」

糸見氏:

「ジークホールディングスグループの傘下には、当社 ニュートラル株式会社を含め、現時点で7社が属していますが、この7社で完結ではなく質と量を今後も増やして行く方針が出ています。主に名古屋・東京に拠点を置き、自動車・物流・通信、流通産業等向けに、エンジニアリングサービス事業、ITサービス事業、ITソリューション事業という形で、設計~製造~デリバリへの一連のIT戦略を総合的にお手伝いしています。
グループの中で、当社 ニュートラル株式会社は、従来から提供しているCAD/CAMの分野はもちろん、制御系アプリケーション開発の設計の上流工程からのお手伝いや、業務系アプリケーションとして生産管理および物流システム等の開発にも力をいれています。」
--- 元密着型のシステムインテグレーターとして

弊社代表 吉田吉田:

「もともと名古屋発、名古屋を拠点にされているのは理由があるのでしょうか?」

糸見氏:

「ジークホールディングスは、自動車産業を中心とする製造業の企業様を取引先として、成長してきました。またリクルーテイング競争の厳しい首都圏よりも中部圏ではより優秀な人材を確保しやすいという環境がありますね。」

吉田:

「どのシステムインテグレーター(SI)企業、SI事業全体で「人が先か、案件が先か」のバランス、案件を獲得したが、でも人はいない・・・という問題が常におありになりますね。”人”が実行するビジネスは、このバランスが最大のチャレンジだと感じます。御社の営業もこの「バランスをとる」ことが前提での活動が要求されるのでしょうか?」

糸見氏:

「はい。これは名古屋だけの特徴かもしれませんが、名古屋では地元のIT企業同士で協力しあうという傾向があります。自分の会社だけでは、バランス・・リソースの調整には限界もあり、パイが大きくなれば、リソース共有はより効果的です。」

吉田:

「なるほど、地元密着だからこその解決策があるのですね。首都圏ではコンペとなる企業とのリソースを融通しあうなどは、なかなか難しいものがあります。結果的には、業界の成長にもつながる良い手段だと思いますが。」
--- ニュートラル社の営業体制について

吉田:

「そのような環境で、ニュートラルの営業スタイルは、現在どのような体制をとっていらっしゃるのでしょうか?」
ニュートラル株式会社 代表取締役 糸見 正憲 氏

糸見氏:

「既存顧客に対しては、営業およびプロジェクトマネージャーが、先方のIT部門とのお付き合いから、他部門への横展開のご提案も行っています。」

吉田:

「SI企業では、営業機能をいわゆる技術軸で提供するケースが多いですね。そのような場合、営業は技術部門の中にそれぞれ所属することになります。顧客は技術部門の人との接点が多いので、技術部門に営業機能を置いた方がより顧客とのリレーションが取りやすい、と考えるようです。御社ではいかがでしょうか?」

糸見氏:

「ニュートラルでは、営業部隊と技術部隊は別々に組織を置き、双方が協力しあう体制をとっています。」

吉田:

「では、営業部隊はよほど顧客とのリレーション構築に時間を割かなければ、営業担当者に目を向けていただけないので、ご苦労が多そうですね。ただ、一方で、営業部内での情報交換やスキルの共有なのでメリットも多くあるように感じます。結果として、御社の営業部隊は、既存と新規の両方を追っていく体制をとっているということでしょうか?」

糸見氏:

「はい、そうです。開発案件の場合、営業担当は御用聞きになりがちです。よって、ハードウェアベンダーと共同で営業活動を実施しさせていただくことも多いですね。」
--- クラウド開発で変わる営業、インサイドセールスの導入について

吉田:

「御社では、インサイドセールスの活用についてはどのように考えていらっしゃいますか?」
写真左:弊社代表 吉田 写真右:ニュートラル株式会社 代表取締役 糸見 正憲 氏

糸見氏:

「今後は積極的に考えていきたいと思っています。やはり営業活動の効率化は、会社にとって大きな課題であると捉えています。
しかし、現状、訪問であろうと、インサイドセールスであろうと「スクラッチで開発やりますよ」とだけ伝えても、さきほどあげた「御用聞き」の状態にとどまってしまいやすいという問題点があります。営業にとっては、いかに顧客の抱える課題を解決するパートナーだと思わせることができるのか、が一番大切だ、と私は思います。」

吉田:

「物売りではない、「物」が示せない開発案件の営業活動というのは、営業担当者の高度な知識や経験が必須なので、どのシステムインテグレーター企業も多くの悩みを抱えていらっしゃるようですね。」

糸見氏:

「はい。しかし、ブリッジ社でも提供しているMicrosoft Dynamics CRMのようにクラウド系の開発サービスにおいては、より具体的に提案もでき、インサイドセールスを活用して効率のよい営業スタイルがとれるのではないかと考えています。」

吉田:

「クラウドサービスは、わかりやすく、品ぞろえをみせることが可能だからこそ、提案スタイルをとりやすいということですね。またデモなどができれば、より効果的に解決策を提示することが可能になりますよね。」

糸見氏:

「はい。提案できる環境だけを整えても、やはりそれを誰がどのように顧客に提案するか、という基本的な問題は残ります。営業要員の確保というのは、システムインテグレーター会社では、より難しい問題です。なぜなら、システムインテグレーターは、技術者集団である、という背景があるからです。
営業のリソース確保のために、知識を重視し、技術者であるSEを営業への転向させることもありますが、なかなか難しいものがあります。SEから営業への転向だけに頼ることなく、アウトソースする考え方へ転向、取り入れていきたいと思います。」

吉田:

「積極的な取り組みですね。当社では御社と同様の悩みを抱えている企業向けにSEや事務職から、インサイドセールスへのコンバージョン研修をお手伝いさせていただいたことがあります。
実務を一緒に遂行させていただき、営業としての考え方からインサイドセールスのスキル習得をお手伝い、コンバージョンを成功させた事例もあります。」

糸見氏:

「それは面白いですね。一時的なアウトソーシングで、既存リソースの継続的活用の仕組みを作ることができるのは画期的ですね。」
--- シンガポール新興企業向け市場上場と今後のグローバル展開について

吉田:

「ジークホールディングスとして、先日、シンガポール証券取引所(SGX)の新興企業市場であるカタリスト(Catalist)に上場されましたが、あらためて上場目的をお教えください。」
写真右:弊社代表 吉田 写真左:ニュートラル株式会社 代表取締役 糸見 正憲 氏

糸見氏:

「2005年ジークホールディングスグループに参画して以来、ニュートラルはグループの一員として上場を目指してきました。上場の目的は、グループ全体の社会的認知度の向上、優秀な人材の確保であり、当初は日本市場での上場を視野に置いていました。しかしリーマンショック以降、日本市場だけにこだわることなく、海外市場も視野において検討を重ね、先月、2013年9月に日本市場未上場の企業として、初めてカタリスト上場を果たしました。」

吉田:

「海外市場で上場をされると、今後の海外展開も拡大されていくのでしょうか?」

糸見氏:

「はい。おっしゃるとおりです。
ニュートラルでは、今後必須であるオフショア開発に備え、採用した新卒社員へのベトナム研修を実施したり、海外進出企業向けクラウド系ソリューションの品揃えも準備しております。今回のシンガポールマーケットへの進出は、今後のアジア圏への展開に大きな期待ができると考えています。」

吉田:

「それは楽しみですね。地元密着の名古屋の特性を生かし、今後はグローバル展開へと広がりをみせているのですね。
是非、インサイドセールスおよびクラウド開発において、今後も御社と弊社双方で協力しあえる体制を取らせていただきたいと思います。」

糸見氏:

「はい。是非、よろしくお願いします。」

吉田:

「本日は、貴重なお時間とお話を頂き、ありがとうございました。」

プロフィール

糸見 正憲(いとみ まさのり)氏
ニュートラル株式会社 代表取締役

1969年4月 (株)第一コンピュータリソース入社
2004年7月 (株)アクロックス 代表取締役社長就任(ジークホールデイングスグループ)
2012年7月 ニュートラル(株)代表取締役社長就任(ジークホールデイングスグループ)現在に至る

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