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Executive Interview:第16回 株式会社ミロク情報サービス 常務取締役 営業本部長 由井俊光氏

--- 第16回目は、株式会社ミロク情報サービス 常務取締役 営業本部長 由井俊光(ゆい としみつ)氏にお話を伺いました。

ミロク情報サービス(MJS)は、1977年の設立以来、全国の会計事務所と中堅・中小企業に対し、財務・会計を中心とする経営システムおよび経営情報サービスを提供し、お客様の経営改善、業務改善をご支援されている企業です。

取材日(2014年6月 現在)の由井氏プロフィールはこちら

--- 現在の営業体制

写真左:弊社代表 吉田 写真右:株式会社ミロク情報サービス 常務取締役 営業本部長 由井俊光氏写真左:弊社代表 吉田(以下吉田)

現状のMJSの営業体制についてお教えください。

写真右:株式会社ミロク情報サービス 常務取締役 営業本部長 由井俊光(ゆい としみつ)氏(以下由井氏)

営業と顧客サポート要員、各々約300名で計600名体制です。現在は、営業要員だけではなく、顧客サポート要員にも営業を意識した行動を促しています。

吉田:

サポート要員に営業的な志向を持たせるのは難しいのではないでしょうか。

由井氏:

お客様をサポートする中で、新たなご要望や悩みを把握してお客様にご提案することは可能です。サポート要員は当然、当社の製品を熟知していますので、お客様の業務に即した適切な提案ができます。これがクロスセールス、アップセールスに繋がるわけですが、可能な限り、月次での個々人の活動計画に落とし込むことにより成果も上がっています。

吉田:

ソリューションを提供されている会社は、中小企業向けはパートナー経由で、大手だけを直販で、という形式で拡販されている企業が多いといわれています。MJSは、以前からどちらも直販で営業活動をされている印象があるのですが・・・・

由井氏:

確かに直販の比率は高いのですが、昨今はパートナーの比率を増やしています。当社は現状、全国にパートナー専任担当者を配置していませんが今後は支援体制の強化を図る予定です。また、当社の特長でもありますが、会計事務所ユーザー様が、実質パートナーの役割を担ってくださり、顧問先企業をご紹介いただくというケースが多くあります。

吉田:

お客様である会計事務所様がパートナーとしての営業活動をしてくださるのは強力なサポートですね。

由井氏:

はい。会計事務所様から顧問先企業をご紹介いただくだけでなく、リセラーとしてサポートしていただくケースもあります。

吉田:

そのような場合、導入後のフォローについてはいかがなのでしょうか。

由井氏:

会計事務所様の顧問先ですので、導入後のフォローアップもしっかりとしていただいています。

吉田:

なるほど。当然ですが、会計事務所様は会計知識を生かして、ただ販売するだけでなく、その後の利用についてもフォローできるのですね。
--- 営業スキルと評価について

吉田:

MJSのように業務用ソフトウェアを提供する際には、技術知識だけでなく、業務知識・業界の知識習得やスキルアップがとても重要だと思います。どのような工夫をされていらっしゃるのでしょうか?直販の比率が高いと、その知識力・スキルアップがなおさら求められるのではないかと思います。知識とスキルの維持はどのような施策をとっていらっしゃるのでしょうか。

株式会社ミロク情報サービス 常務取締役 営業本部長 由井俊光氏由井氏:

教育研修に関しては、全社で積極的に取り組んでいます。
1つ目は、営業の提案力を向上させるために、全国の支社で「錬磨会」という勉強会を開催し、エリアごとにプレゼンコンテスト等を実施しています。エリア間で提案力向上への競争心も生まれ、お互いを評価し合うことでよい相乗効果が生まれています。 2つ目は、本社のマーケティング部門と教育部門が連携し、新製品のシステム研修、技術研修や時流にあった注力製品の研修を実施しています。
3つ目は、製品知識習得のためのインフラとしてe-learningを導入しています。上司から個別に受講指示を行い、受講後の理解力を判断する確認テストも実施しています。また、新入社員のスキルアップのために教育担当制度を敷いています。指名された教育担当者は、新入社員の育成成果も自身の目標として設定されています。

吉田:

充実した教育制度ですね。
どの企業でも新人の育成と既存社員のリテンションが課題で、せっかく育てても、成長する前に退職してしまうという悩みを抱えていますので、営業の新人の育成は非常に重要ですね。

由井氏:

はい。先輩社員たちも忙しい中、新人の育成に力を入れているので、その評価も配慮しています。
--- 営業管理について

吉田:

由井常務には、独自のモチベーションコントロール手法がある、とお聞きしたことがあるのですが、どういった手法か、伺えますでしょうか。

由井氏:

営業・サポート要員の業績等の順位表を社内ネットワークで全社員が共有しています。
ただし、指標は売上だけではなく、さまざまな角度、指標で、順位をつけます。
当然、順位が上がらなければ本人にとってプレッシャーにはなりますが、成果を上げている社員にとっては、それが確実にやりがいにつながっていますね。

吉田:

営業社員へのインセンティブ制度等も取り入れていらっしゃるのでしょうか。

由井氏:

はい。営業・サポート要員に対するインセンティブは、各支社への支給が中心であり、チーム性を重視しています。その社員への配分についても指針は出しますが、詳細は支社長に任せています。

弊社代表 吉田吉田:

外資系企業は、社風に個の要素が強く感じますが、MJSは人間関係のギクシャクもなく、チームワークの良さを感じますね。
営業の生産性を上げる道具、システム等はすでに導入済みでしょうか。

由井氏:

はい。CRMシステムを導入しています。各人の日報から、訪問件数、見込み客の確度、営業プロセスなどの見える化を図っています。
管理職には、直近の集計データの結果だけでなく、その結果に基づいた先の見通しとそれに対する行動計画も申告させています。
私自身は、直近よりも数ヵ月後、数年後の業績を気にしますね。

吉田:

営業が、直近の結果だけに注力してしまうと、自転車操業になりがちですからね。CRMシステムに営業がデータを入力しない等の問題を抱えている企業は多いのですが、MJSではいかがでしょうか。

由井氏:

そうですね。まだ万全ではないですが以前に比べるとだいぶ改善しています。また、統括マネージャーが、直近と数ヵ月後の業績を常に意識・実感するように、手書きでのグラフ化を推奨しています。上層部が受注見込みの計画を強く意識しなければなりません。

吉田:

それぐらい先を読むことを意識しなければ駄目だ、ということなのですね。
そもそものことをお聞きしますが、MJSで新規獲得の活動はどのようにされているのでしょうか。

由井氏:

支社ごとに新規顧客獲得のための活動計画を立てています。販促活動の施策も、本社主導ではなく、支社に予算をもたせ、その施策のフォローアップも徹底しています。たとえばDMを発送しただけではなく、その後のフォローアップコールまで徹底して行わなければなりません。支社の予算で販促活動を行うので、必死に成果に繋げようと様々な工夫や努力をしています。

吉田:

マーケティング活動と営業活動がつながらずに、課題を抱えている企業は多いので、支社に予算を持たせ、自由裁量を与え、責任も持たせるという方式はよいですね。
--- 理想の営業担当

吉田:

MJSにとっての『理想の営業像』、MJSにこういう営業を増やしたいという理想像をお教えください。
写真右:弊社代表 吉田 写真左:株式会社ミロク情報サービス 常務取締役 営業本部長 由井俊光氏

由井氏:

基本的には2つあります。
一つ目は 「お客様を自分のファンにさせる営業」です。
お客様が自分、MJSのファンになれば、そのお客様が自分の分身となって、新しいお客様を見つけてくださると考えています。

吉田:

なるほど。御社の直販のお客様である会計事務所様が、その顧客先の企業を紹介してくださっている、まさにそれが実現できているモデルなのですね。

由井氏:

はい。ファンになっていただいたお客様はどこかでMJSにとってよい評価を広めてくださり、お客様を呼んでくださる・・・、私自身もそのような経験をもっています。

吉田:

それは究極ですね。人間的な魅力も必要ですし、製品知識も必要、相談にのれる営業でなければなりませんね。

由井氏:

はい。しかしこれはIT業界に限らず、どの業界にも必要なことだと思います。
二つ目は「スキルと行動のバランスを備えた営業」です。
営業は、スキルだけでは売れません。行動力だけでも生産性が悪くなります。そのバランスが整っていなければなりません。
また私は、特に新人の営業には「科学的な営業」をやってほしいと考えています。データを分析し、リストを作成し、そのリストに基づいて営業計画を立てる。体で覚える営業も大切ですが、これからはより科学的な営業も実践させたいと考えています。

吉田:

それは営業個々人に実践させているのでしょうか。

由井氏:

個人でもできます。しかし基本的には支社ごとに戦略を立て、それを個人に落としていきます。
注力すべきターゲットを決め、導入実績のデータ等を基に様々な分析を行い、勉強会の実施からアプローチ手法や提案書の検討、行動計画など、戦略実施の準備を支社で行います。

吉田:

MJSは組織として営業戦略を整えていらっしゃるのですね。
本日は貴重なお話を頂戴し、本当にありがとうございました。

プロフィール

由井 俊光(ゆい としみつ)氏
株式会社ミロク情報サービス 常務取締役 営業本部長

1980年に株式会社ミロク情報サービスに入社。
1989年に京都支社長、1998年に取締役 東京中央支社長に就任。
その後、営業本部長や業務管理本部長を経て、2012年に常務取締役、2014年に常務取締役 営業本部長に就任(現任)。

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