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2018/08/31  テーマ
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CMOとは?その役割とCEOやCFOとの違いや、日本でなかなか定着しない理由について

CMOとは?その役割とCEOやCFOとの違いや、日本でなかなか定着しない理由について

欧米では、CMO(Chief Marketing Officer、最高マーケティング責任者)という役職がトップ企業500社のうち約3割で設けられており、広く知られています(2015年データより)。

一方で、日本ではまだあまり馴染みのない役職です。そこで本稿では、CMOとは何か、どんな役割を果たすものなのかについて解説します。

CMOとはどのような役職なのか

CMOは、CEOやCFOなどと同じ管理系職種を指し、経営に関わるとともに主にマーケティングに係る現場を取りまとめ、マーケティング戦略を具体的にドライブする役割を担っています。

CMOは生活様式の多様化により生まれた

現代は、インターネットの普及により購買行動や生活様式が大きく変化し、その行動や価値観も多様化してきています。このような状況下においては、自社の対象となるユーザーに、一番最初の接点からアフターフォローに至るまでを “購買体験” として提供し、自社の製品やサービスによる “ベネフィット” を体感してもらうため、企業のあらゆる部署がマーケティングへの意識を持ち、全社一体となってマーケティング戦略を考える、そして、実行していくことが重要になってきます。

そこで、部署の垣根を超えた「横断的なマーケティング」に対して、責任を持つ『CMO』というポストが設置されるようになりました。

CMOに必要な資質とは

企業のブランド価値を高めるためには、製造や販売などの部署間の垣根を超えて、マーケティングに取り組む必要があります。特に、グローバル化に対応する必要がある企業では、多様な価値観を持つ海外の市場や顧客に対応する必要があります。

このことから、社内を統括するCMOに求められる資質の一つは、「起業家精神」です。CMOには、「時間や人的・物的リソースを最大限に活用する力」「パフォーマンスを最大化できるチーム力の高い組織を作る力」「顧客と良好な関係を築く力」が必要です。この結果、マーケティング部門のパフォーマンスを向上させ、顧客の声を営業部門や商品開発部門など社内に届けることで、社員の意識共有をはかり企業の持つ力を最大化することが出来るようになるのです。これは、「起業家の持つ資質と同じ」というわけです。

CMOの役割とC◯Oとの違い

日本の企業もグローバル化に伴い、役職名を英語表記するようになってきています。CMOはまだ馴染みがあまりないと思いますが、CEOやCFOなどはよく目にすると思います。ここではCMOとその他の役職の違いをご紹介します。

最高経営責任者であるCEO

CEOはChief Executive Officerの略で、社長や会長に該当するのがこの職です。ただし会社法上では何の権限もありません。経営に関わる業務の全てを統括するという意味では、実質的にトップの座に位置することになります。

ナンバーツーとなるCOO

COOはChief Operating Officerの略となり、最高執行責任者と呼ばれます。CEOの側近的役割を担い、CEOの意思決定を実際に代行して実行する立場となります。

会社の金庫番となるCFO

CFOはChief Financial Officerの略で、最高財務責任者と呼ばれます。その名の通り、財務経理の全ての実務を管轄することが主な役割です。企業価値の向上と世界基準に沿った財務管理を任されます。
CEOへの足がかりとしてCFOを目指す人も多く、そのために営業や管理、システムなどあらゆる業務に精通する人材がこの役に就くのが一般的です。日本の場合、財務出身者がこの役職に就いているケースも多く見受けられます。

マーケティングを管轄するCMO

前述のとおり、CMOは社内のマーケティング業務を管轄し、市場や顧客の調査、具体的戦略の立案と実行を指揮します。企業のナンバーツーであるCOOの指揮のもとに、資金面を管轄するCFOとともに、マーケティングをサポートするという構図になります。

CMOが日本で定着しない理由とは

CMOが日本で定着しない理由とは

2014年の経済産業省の調査によると、日本の時価総額上位300社において、CMOを任命している企業の割合はわずか0.3%。2018年現在では、当時よりも増加傾向にあるとされています。が、まだまだ「定着している」とは言えない状況です。なぜ、日本企業では、CMOという役割が浸透しないのでしょうか。

マーケティングはバックヤードに過ぎない

かつて、日本は「モノづくり大国ニッポン」と呼ばれていたように、良いモノを大量に作り周知することで、作れば作るだけ売れていた時代を謳歌していました。一方、今日では良いモノを作るだけでは売れる保証はどこにもありません。多様化する消費者のニーズを的確に捉えて、ベネフィットを提供できる製品やサービスの開発、そして、ブランディングやマーケティング施策が必要となっています。そのために、今日では「商品開発」の時点から、マーケティングが必須となっているのです。

しかし、未だに日本の企業では技術ありきの風習が残り、マーケティングはあくまでもそれを売るためのバックヤードという位置づけが根強く残っています。

さらに、この先少子高齢化が進む日本の市場規模は全体として縮小傾向にあり、企業は内需に頼るだけではなく、外に目を向けグローバル化を避けて通ることはできない状況です。そうなると、必然的に価値観の異なる海外市場での商品やサービス提供では、さらに、マーケティング視点の高い戦略性が必要となります。
企業のブランド価値の高め、開発から販売まで部署を横断したマーケティング・マインドが必要になるわけです。そのような状況を企業内に創り出すタイミングや、継続したマーケティング活動を行うための “旗振り役” として、CMOの存在は必須となっていくでしょう。

経営者感覚を持ったマーケターが少ない

日本のマーケターは、未だ実務や運用側面の技術スキルが先行しており、事業を統括できる経営者感覚を持った人材が少ないのも事実です。これも、CMOが日本で定着しない理由と言えます。CMOは、本来マーケティングによって経営課題を解決する役割を担うものですが、そのような意識の切り替えが、マーケターやCMOのポジションを担う人材の中に定着していないというわけです。

近年各企業が積極的に採用しはじめている「コンテンツマーケティングやインバウンドマーケティング」の普及もあり、広告代理店主導のマーケティングヒエラルキーが崩れ、企業がマーケティング活動における “イニシアティブ” を持つケースが増えてきています。
広告だけで、顧客開拓・顧客関係性の維持・発展が難しくなっている現状に対応して、意識改革が進んでいるというわけです。この流れは、マーケティングより経営戦略に近いポジショニングを取るようになる試金石としての流れといえます。そのために、これからのマーケターは、CMOとしての感覚を持つことが求められるのです。

おわりに

日本では、まだまだ定着していないCMOですが、多様化する生活者ニーズに応える経営戦略を必要とする機運は高まっています。その延長線上に、「マーケティングが経営戦略として必要である」という意識も少しずつ根付いてくるのではないかと思われます。

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