営業育成を仕組みに変えるという現実的な選択肢:Agentforce Sales Coach ― 「できる人任せ」の育成に限界を感じているなら

AI
RevOps
コラム
営業改革
公開日:
営業担当者が商談内容を振り返り、次の改善点を整理している打ち合わせの様子

営業育成は、どの組織でも重要だと分かっていながら、なかなか思うようにいかないテーマです。

1on1も実施している。同行もしている。

それでも成果は人によってばらつき、結局は「できる営業」に頼らざるを得ない体制から抜け出せない。

営業責任者であれば、一度は直面したことのある状況ではないでしょうか。

営業育成がうまくいかない理由は「個人の問題」ではない

このとき、つい口にしてしまいがちな言葉

「営業は結局、個人の資質が大きい」「育つ人は、どこに行っても育つ」

一理ある考え方ですが、それだけで説明しきれるかというと少し立ち止まって考える余地がありそうです。

多くの営業組織を見ていると、個人の努力だけでは整理しきれない構造的な要因が見えてきます。

営業育成が仕組み化されているという組織の方が明らかに少ないでしょう。

「できる人任せ」の営業育成が生み出す構造的な限界

マネージャーの経験や勘に依存し、誰がどこを見て、何を改善点として伝えるのかが標準化されないまま、各マネージャーの裁量に任されている。

その結果、成功も失敗も個人の中で完結してしまい組織として学習が積み上がりません。

同じ会社、同じ商材、同じ市場であっても、チームによって成果が大きく異なる。

これは個人差というよりも、営業育成が属人化していることによる構造的な問題と捉えることができます。

Agentforce セールスコーチとは何か

こうした状況に対して、Salesforce の Agentforce セールスコーチ(Agentforce Sales Coach) は営業育成を個人依存のまま続けるのか、仕組みとして捉え直すのかを判断する起点になると考えています。

セールスコーチは、営業を自動で育ててくれる魔法のAIではありません。トップ営業の思考を完全に再現するものでもありません。

Salesforce上に蓄積された商談や活動データをもとに、営業の行動を一定の視点で振り返り、次に意識すべきポイントを言語化する仕組みです。

Agentforce セールスコーチのSalesforce画面

Agentforce セールスコーチが変える「営業育成の前提」

注目すべきなのは、誰がフィードバックするかではなく、どの視点で振り返るかが揃う点にあります。

これまでの営業育成は、「優秀なマネージャーが、適切なタイミングで、適切な言葉をかける」という前提に支えられてきました。

しかし、それは人に依存する以上、再現性や持続性に限界があります。

Agentforce セールスコーチは、商談や活動という“事実”を起点に、「何が起きたのか」「次に何を変えるべきか」を考える流れを作ります。

感覚や印象ではなく、行動に目を向けさせる。これは育成を、精神論や属人的な評価から引き戻すための、地味ですが重要な一歩です。

Agentforce セールスコーチによる営業ロープレのフィードバック画面イメージ

画面に向かって行うロールプレイという使い方

たとえば、商談前のロールプレイを想像してみてください。

これまでは、マネージャーが時間を確保できるときに、口頭で想定質問を投げ、感覚的なフィードバックを返す。どうしても人やタイミングに左右されるやり方でした。

Agentforce セールスコーチを活用すると、この前提が少し変わります。営業担当者は、Salesforceの商談画面からロープレを行うのです。

Agentforce セールスコーチの準備イメージ

Agentforce セールスコーチで営業担当者がロープレを実施している画面イメージ

想定顧客からの質問や反論に対して発話すると、その内容をもとに「情報の不足点」「伝え方の観点」「次に深掘りすべきポイント」といったフィードバックが、一定の基準で返されます。

重要なのは、これが評価ではなく、次の行動を具体化するための振り返りとして機能する点です。

上手く話せたかどうかではなく、どこを補えば商談が前に進むのかが言語化されます。

Agentforce セールスコーチが商談内容をもとに次の行動を整理・提示するフィードバック画面

営業責任者の立場で見ると、これは単なるロープレ支援ではありません。

誰が相手でも、どのタイミングでも、一定の観点で振り返りが行われることで、育成の基準そのものが少しずつ共有されていきます。

Agentforce セールスコーチは、こんな企業におすすめ

セールスコーチは、次のような課題意識を持つ企業に特におすすめしたい機能です。

  • 営業育成がマネージャーや個人の力量に依存しており、再現性に課題を感じている
  • 商談前の準備やロープレの質にばらつきがある
  • Salesforceに商談・活動データは蓄積されているが、営業育成には十分活用できていない
  • AI活用に関心はあるものの、現場での具体的な使いどころに悩んでいる

営業育成を「仕組み」として捉え直すという選択

営業育成を、一部の優秀なマネージャーや営業の頑張りに委ね続けるのか。それとも、一定の質で回る仕組みとして捉え直すのか。

Agentforce セールスコーチは、感覚ではなく現場の事実にもとづいて考え直すための土台を提供します。

営業責任者にとっては便利な追加機能というだけではなく、これまで暗黙で行われてきた営業育成のやり方を、見直さざるを得なくする存在です。

この前提を見直すこと自体が、営業組織を次の段階に進めるための第一歩なのかもしれません。

まとめ

Agentforce セールスコーチは、単なるAI機能ではありません。

営業担当者の「考え方」や「行動」をデータとして捉え、より精度の高い判断と改善を支援するための、営業育成の基盤です。

営業育成を人の頑張りに任せ続けるのか、それとも仕組みとして捉え直すのか。その選択を、感覚ではなくデータにもとづいて考えられるようになります。

お問い合わせ

AgentforceやSalesforceの導入・運用に関するご相談は、お問い合わせフォームよりお気軽にお申し込みください。

お問い合わせはこちらから

ブリッジプロセステクノロジー株式会社
RevTechサービス部
Salesforceの導入支援・カスタマイズに携わりながら、現場の課題解決や新しい活用方法を探求しています。コラムでは、専門的な知識だけでなく『実務でどう役立つか』をわかりやすくお伝えしていきます。

▶ Link in Bio:https://linktr.ee/fumikomatsu

一覧へ戻る

この記事と合わせてよく読まれています

2025/11/14 AIが育てる営業力:Agentforce パイプライン管理で“動くCRM”へ― Salesforce新機能「Agentforce パイプライン管理」が変える営業マネジメントのかたち ― 2025/08/21 そのメール、活動履歴に残ってますか?Einstein活動キャプチャで“営業の抜け”ゼロへ 2025/07/07 商談メモ、まだ“感覚”で書かせてる?Salesforce Einstein会話インサイトで精度も工数も一気に解決!

テーマから記事を探す

AIRevOpsコラム営業改革
お問い合わせ