目次
概要
インサイドセールスの活動件数が45%増、営業引継案件数は25%増
日本電気さま(以下NECさま)は、insideSales Navigator(以下、iSN)/Funnel Navigator(以下、FN)活用により、インサイドセールス一人当たりの生産性を向上することができました。
お客様プロファイル
インサイドセールスの立ち上げ背景
NECさまでは、マーケティング機能を有するCRM本部(現:IMC本部)においてリード発掘活動を長きにわたり行っており、電話をつかってリードの見極め活動も行っておりました。ただこれらの活動はインサイドセールスというよりもテレマーケティングに近い活動だったようです。
そうした活動を続けている中でお客様の変化
- 情報収集のデジタル化
- お客様社内のステークホルダーの変化
- 上記二点による営業への期待値の高度/複雑化
が強くなり、経営陣が営業に求める役割が少しずつかわり、営業活動のデジタルトランスフォーメーションが強く意識されたそうです。そうしたトランスフォーメーションの中で、デジタルマーケティング、インサイドセールス、訪問営業という3つの役割の連携と強化が求められることになり、テレマーケティングからインサイドセールスへ進化していったそうです。
日本電気株式会社
IMC本部インサイドセールスグループ
シニアマネージャー 大野 啓一郎 様
(2018年5月取材当時)
insideSales Navigator(Funnel Navigator)導入前の課題
NECさまではアウトソーシングと自社運用の2つを組み合わせてインサイドセールス活動を実施しておりましたが、自社運用については、アウトソーシングに比べて活動数が伸び悩み、結果として訪問営業への案件の引継ぎの数が増えていかない状況にありました。
要因の一つとして、当時使っていたシステムでは1回のコール活動の前準備(お客様情報の参照や過去の活動情報の確認)や活動結果を入力するのに、複数の画面を開かなければいけないことが課題として挙げられていました。こうしたコール活動前後の負荷を少なくすることで活動量を増やしていこうと解決策を模索していました。
解決策
コール前後の時間を少なくするために、現行ツールでの画面開発、他ツールなども含めて検討を行った結果、iSN(FN) の標準機能では一つの画面で入力がすむこと、またその画面も施策に応じて、レイアウトを変えられることや、インサイドセールス活動を意識されている機能、さらにはこれまでのツールよりもダッシュボード機能が優れている点からiSN(FN)への切り替えの検討を具体的に進めることとなりました。
1ヶ月間のトライアル期間を設けて、そのトライアル期間中に入力負荷の軽減が見込めること、他の機能も含めてインサイドセールス活動の生産性向上が期待できることを確信しiSN(FN)への移行を決定していただきました。
一つの画面で会社、個人、活動、案件情報を入力可能
(画面キャプチャはNECさまの実環境ではありません)
導入効果
インサイドセールス活動の一人当たりの生産性向上
活動件数が45%増、営業引継案件数は25%増
導入すぐの時点ではシステムが変わったこともあり、活動数の増加の効果はみられませんでした。しかしながら、トライアルでも評価された一つの画面で入力が可能な機能や、コールの事前、事後作業の所要時間を記録する機能を活用することで、インサイドセールスの活動実態を把握し、実態に基づく指導改善を行いました。この結果、一人当たりの活動量が45%増が実現されました。
また、導入前から期待されていた、コミュニケーションシナリオ(インサイドセールスがお客様から聞くこと、話すべきことについて分岐や流れなどを設計したもの)の良し悪しを管理する機能を使い、シナリオの見直しや営業部門へのフィードバックなどをすばやいサイクルで行うことが可能になりました。その結果、営業引継ぎ案件数が25%増となっており、インサイドセールスの一人当たりの生産性向上に大きく実現することができています。
さらには、ダッシュボード機能をフル活用し、営業部門への内部報告資料なども1クリックで作成できるようにするなど、間接的な部分でも生産性の向上が実現されています。
コール前後の作業時間をダッシュボードで可視化することでインサイドセールスへの改善指導・意識改革へ
今後の展望
大野さま:2017年度から組織名に”インサイドセールス”が初めて使われ、2018年からマーケティング機能が全社機能として進化し、BtoBマーケティング/インサイドセールスが全社の中でも大変注目が高まってきています。
最近は営業部門と密接に連携して、営業とプランを策定し、全社の重点/成長領域(会社として注力している商材や顧客セグメント)へシフトしたインサイドセールス活動を行っています。
iSN(FN)の活用はもちろんのこと、MAとの連携も実施し、さらには、訪問に近いコミュニケーションがとれるようにWeb-RTCも2018年から利用を始め、デジタルトランスフォーメションをますます加速させていくつもりです。