インサイドセールスの拡充で営業生産性向上!
営業プロセス改革関連業績は、2年連続 前年比230%超を達成
事例概要
日立ソリューションズは、日立グループのデジタル事業をけん引する中核企業として、社会生活や企業活動を支えるさまざまなソリューションをグローバルに提供しています。
ブリッジインターナショナルは、ISO(インサイドセールス・アウトソーシング)サービスの提供や新人営業職向けの研修などを通して、日立ソリューションズを長期に亘り強力に支援しています。
本事例では、日立ソリューションズが取り組んできた「営業プロセス改革」における課題への対応と成長の軌跡、およびブリッジインターナショナルが果たした役割、インサイドセールスが担っている期待についてご紹介します。
事例ポイント
課題
- 営業生産性の伸び悩み
- 営業業務の属人化
解決策
- 営業業務の分業化
- インサイドセールスの拡充
効果
- 営業生産性向上(営業プロセス改革関連業績 2年連続 前年比230%超)
- 営業品質向上(特に若年層人財の成長)
【課題】発端は営業生産性の伸び悩み
日立ソリューションズが、営業プロセス改革を本格的に取り組むことになった背景には、営業生産性の伸び悩みがありました。営業人員一人あたりの売上高が、低下しないまでも微増の状態が数年続いていたのです。また、当時の営業プロセスは、一部で属人化していたり、また特定の業務が複数部門に分散していたり、といった課題がありました。
「この改革の目的は営業生産性を向上させることですから、増員せずに受注高と売上高を伸長させる施策が求められました。その施策の一つが『インサイドセールスを基軸においた営業プロセスの再構築』でした」そう語るのは、同社の構造改革やSFA導入(後にSalesforce全国活用チャンピオン大会で優勝)など、幾多の改革を手掛け、この営業プロセス改革の全体を主導してきた秦和男氏です。
初めに取り組んだのが、インサイドセールスとフィールドセールスで営業業務を分業する「ハイブリッドセールス」を全営業組織の次元で確立することでした。そこで、営業組織内の各部門に点在していたナーチャリング機能を集約し、インサイドセールス専門組織に統合しました。この分業型の効果はすぐに現れました。案件創出量が増大したのです」(秦氏)
ただ、別の課題も発生していました。分業型はフィールドセールスへの引き渡しを前提としているため、インサイドセールスはビジネス全体からみれば途中に過ぎないフェーズまでしか追おうとせず、ただ件数をこなすことが目的となり、営業品質の低下が散見されるようになってしまったのです。
【解決策と成果】「インサイドセールス完結型」への挑戦
この課題を克服するために、インサイドセールスの業務範囲の拡大に取り組み始めました。引き渡しを前提とせず、受注まで追う「インサイドセールス完結型」への挑戦です。
「すべてのお客様とのすべてのビジネスを非対面・非訪問で完結させることは難しく、フィールドセールスに引き渡した方がいい商談もあります。ですが、この完結型の導入により、受注までを意識して折衝することで営業品質は向上し、とくに若年層の早期成長を促進できたことは大きな成果でした。また、訪問を伴わずに効率的にビジネスを進められるインサイドセールス完結型での受注高(営業プロセス改革関連業績)は、直近2年連続で前年比230%以上と驚異的な伸びを叩き出しており、当社全体の営業生産性向上にも大きく貢献しています」(秦氏)
【解決策と成果】ブリッジインターナショナルとの協創
「日立ソリューションズの営業プロセス改革の重点施策の一つとして取り組んだ『インサイドセールス拡充』にブリッジインターナショナルを選んだのは、この改革の成功に必須と考えていた協創の提案を受け入れてくれたからです。ブリッジインターナショナルであれば、当社の期待に応えてくれると判断しました。」(秦氏)
ブリッジインターナショナルが⽇⽴ソューションズの営業プロセス改⾰に参画したのは、インサイドセールス拡充の取り組みが始まって間もない2018年からです。現在も、インサイドセールス部門が集約されたデジタルマーケティング営業本部において、インバウンドセールス、アウトバウンドセールス、カスタマーサクセスセールスの3つの軸でサポートを継続し、営業活動や状況報告における着実な推進だけでなく、問題の提起や解決提案にも積極的に取り組み、⽇⽴ソリューションズの営業プロセスの検証や改善にも貢献しています。同時に、2020年には、営業職の新卒社員全員を2年間、秦⽒の部⾨で集中的に育成する制度が導入され、その一環としてブリッジインターナショナルの研修がカリキュラムの一部として組み込まれました。法人営業の人材育成の面においても協創を実現しています。
まちがいなく受注機会の増⼤に
「インサイドセールス拡充の効果を俯瞰して強く感じるのは、案件創出量の増加です。特に、以前なら取りこぼしていたような問い合わせも、インサイドセールスで丁寧な対応をすることによって確実に拾えるようになり、まちがいなく受注機会の増大につながっています。ブリッジインターナショナルのメンバーが、営業活動に必要な情報を属人化しないように形式知として記載・更新しているデシタルノートは、当社の社員も参照しており、とても参考になっています」
ノウハウとナレッジを持つブリッジにはいつも感嘆
「アウトバウンドセールスでは、プロモーションやマーケティング活動で獲得したリードをナーチャリングし、それらからどれだけの案件を生み出し、そして受注に至ったかをKPIにしています。情報収集の段階からのホットリード化に多くのノウハウとナレッジを持つブリッジインターナショナルには、いつも感嘆させられています。新規のお客様に対して質の高いアプローチができるようになったことは、とても大きな成果だと感じていますが、今が完成形とは思っておらず、プロモーション・マーケティングとの連携をさらに強化・発展したチームとなるよう、今後も改善のPDCAを回していきたいと考えています。」
忌憚のない意⾒を提供してくれる貴重な存在
「カスタマーサクセスセールス部門の大きなミッションは、ライセンスや保守など、継続的に契約を更新するお客様に対し、接点を持ち続け、顧客体験(CX)価値を高め、お客様のビジネスの成功に寄与することです。結果として、継続更新率を維持向上させ、アップセル/クロスセルにつながる新たな案件を創出してフィールドセールスに引き渡すことができますので、当社のビジネスモデル改革にもつながると私は考えています。ブリッジインターナショナルのメンバーは、我々がめざす方向性とKPIをきちんと理解した上で業務に携わってくださると同時に、時には忌憚のない意見を提供してくれる貴重な存在でもあり、その貢献度は、部門内でも高く評価されています」
【今後の展望】『ハイブリッドビジネス』の実現に向けて
日立ソリューションズが目指しているのは、「非対面・非訪問でのビジネス創出&完結型」の実現だと秦氏は語ります。
「お客様の購買行動は急速に変化し、すべてのビジネス領域で『非対面』や『非訪問』の比重が増加しています。プロモーションやマーケティングの領域もデジタル化を加速させる必要がありますし、セールスフェーズでは誰もがオンライン会議で商談する時代に突入しており、もはや『フィールド / インサイド』の区別は無意味ではないかとさえ思います。プロモーション、マーケティングからセールスに至るすべてのビジネス領域で、『非対面・非訪問スタイル』と『従来型の対面・訪問スタイル』が連携する『ハイブリッドビジネス』をめざしています」
試行錯誤や方式変更も繰り返しながら、営業プロセス改革で築いた協創と信頼は、日立ソリューションズにとって新しいビジネススタイルの礎となりました。これまで培った協創と信頼関係をもとに、ハイブリッドビジネスの実現に向けて、ブリッジインターナショナルと共に更なる高みを目指します。
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