事例

過去の営業改革、売り上げ貢献を果たした実績の一部をご紹介します。

2018/02/07  

事例にみる リードの属性ごとに対応者を分けて営業効率をアップさせるポイント(日系SIer企業B社)

ハウスリスト(営業リスト)が十分に蓄積されていても、リード(見込み客)ごとに最適な提案ができていなければ“宝の持ち腐れ”になってしまいます。
しかし往々にして営業担当者は多忙を極めています。まずは今月の売り上げを立てなければなりませんから、確度の高い案件に手がかかり、先々の案件にはなかなか手をつけられないものでしょう。
本コラムでは、日系SIer企業B社の事例をもとに、インサイドセールス導入によって、リードの属性ごとに適切な対応を行うためのポイントをご紹介します。

蓄積したリストに対応しきれていなかった

B社はそれまで、親会社からの紹介案件が多く、新規でプッシュ型の営業は行っていませんでした。それでも十分な売り上げが立てられていたのですが、競合他社が増えたこともあってか、親会社からの紹介数が年々減少していたのです。
親会社に頼らず、自社としても案件を創出していかなければならない――
そんな危機感から、数年前からマーケティング施策のトライ&エラーを進めていました。
具体的な内容としては、親会社が出展するITイベントブースやセミナーの場を間借りして、営業マンが名刺交換をしていました。こちらは年間500件ほど獲得していました。
同時に、リスティング広告などのオンライン広告施策も実施。Webサイトへの問合せは月間50件ほどあり、イベントやセミナーで獲得した名刺と合わせて、リストは4000~5000件ほど蓄積できていました。
しかし、せっかく獲得したリスト情報をそのまま営業部門に渡しても、多忙のためなかなか対応しきれない状況だったそうです。

リードの属性によって対応者を分けた

多忙な営業担当者に動いてもらうためには、営業部門に渡すリードを精査し、優先度づけをしてアプローチすべきリードを絞り込む必要があります。
リードの精査・絞り込みのために導入提案したのが、マーケティングオートメーション(MA)で、スコアリングの設定からメールナーチャリングの運用支援を実施しています。
これで、企業規模や案件規模などの条件によってリードを振り分け、リードの属性によって訪問営業担当者とインサイドセールス担当者のどちらが対応するかを決めました。さらには、見込み先のフォローや提案をスムーズにするためのセールスプロセスの構築も担当しています。
インサイドセールス担当者は当社の要員ではなく、クライアント社内で社員をアサインすることになったため、非対面でコミュニケーションを図るためのトレーニングを行い、顧客と有効な会話をしやすくするためのセールスツールを導入しました。

効率的な営業活動が実現、新規案件が大幅に増加

施策の結果、訪問営業担当はマーケティングオートメーション(MA)から創出された高確度のリードや、インサイドセールスが精査したリードにのみ集中できるようになり、導入検討中の顧客に対して効率的に、かつタイムリーな提案ができるようになりました。
コールトレーニングに加えて、顧客とのコミュニケーションにおいてセールスツール(Web RTC)を活用。これにより、安価なソリューションについては、訪問せずインサイドセールスだけで成約に至るケースも増えてきました。そのため、営業効率が飛躍的に向上しています。
数字としては、新規案件の売上割合が全体の5%から20%へと大幅に増加したそうです。

インサイドセールス成功のポイント

営業担当が案件醸成から訪問、提案準備、クロージングまで行っていると、対応できるのはかなり高確度の案件のみになりがちです。担当者を分け、「対応する必要がないリード」を決めることで、営業担当の効率がアップします。
同時に、インサイドセールス部隊が「まだ芽がでていないが、摘んでしまうのは惜しいリード」に丁寧に対応することで、将来の見込み案件の創出が可能になります。

 

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