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2018/06/04  テーマ
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ソリューション TIPS

顧客管理をする目的は? 代表的な管理方法と事前に確認したい3つのポイント

顧客管理をする目的は? 代表的な管理方法と事前に確認したい3つのポイント

企業が製品・サービスを販売する際には、顧客のニーズを理解する必要があります。顧客のニーズにあった製品・サービスを提供して、良好な関係を築き長く製品・サービスを継続利用してもらうことを目指さなければビジネスのスケールは望めません。
そこで、ポイントとなるのが「顧客管理」です。今回は、マーケティングや営業に関係する文脈に出てくる “顧客管理” の目的や方法、導入前に確認しておきたいポイントについて、わかりやすく説明します。

顧客管理をする目的

顧客管理とは、顧客の属性や趣向、過去のマーケティングキャンペーンに対する反応、購買履歴などといった多面的な情報を一元管理することを指します。顧客のそれぞれのニーズを深く把握するとともに、長期的なスパンで良好な関係性を構築・維持し、LTV(ライフタイムバリュー:顧客が一定期間内にその企業の商品やサービスを購入した金額の合計のこと=CRMの重要指標の一つ)の最大化を目指すことが顧客管理の主目的になります。

顧客管理が重視される背景には、顧客との関係性を重視する企業が増加し、さらにこの先この傾向が高まることに起因します。かつては、広告施策をメイン据えて大規模な宣伝プランを起案し講じて、自社や製品・サービスの認知度を高めるだけでも生活者が購入を継続してくれる時代もありました。当時はそれだけで費用対効果(投資した費用に対し、定量的・定性的にどのくらい効果があるか)にあった施策といえたのかもしれません。

しかし、生活者・顧客も年々賢明になってきており、広告を受け取るだけで購買行動に移ることが想定できなくなりつつあります。製品・サービスの単価が高額なビジネスに関わるBtoB領域において、なおさら、購買に至るハードルは上がります。顧客は、自発的にインターネット上やイベントなどで情報を収集し、それと営業などを通じた要件を複合的に検討して購入に関する判断を下します。

そこで、個々の顧客との関係性を重視し、その構築と維持に重きを置く考え方が出てきました。IT分野の発達により、様々なデータベースツールが登場しており、ひと昔前と比べて比較にならないほど多様で大量の情報を簡単にデータベースなどにまとめて蓄積・管理できるようになったことも、各社が顧客管理を進めることになった要因一つです。

代表的な顧客管理方法

顧客管理をおこなうにあたっては、それを支えるデータ蓄積システムが不可欠となります。ポイントは自社の環境にあったシステムの選択することです。また、どのようなシステムを活用するにしても、管理できるデータの種類や量に対応できることが大前提になりますし、データの共有やアクセスしやすさという点も必ず要件に入れておきたいポイントです。
顧客管理を行う方法として、大きく分けてExcelによる管理、会計ソフトを活用する管理、そしてCRMツールで顧客情報を構築する管理の3種類があります。

ず、Excelを初めとしたデスクトップ系アプリケーションで顧客情報を管理する方法です。通常、会社で使用するパソコンであれば、既にインストールされているので新たな費用をかけずに使えることが最大のメリットです。インターネット上に無料で活用できるテンプレートも数多く公開されていますので、初めて顧客管理するケースや小規模の特定の1プロジェクトのみの顧客を整理して、後日その履歴を活用する場合などに向いています。もともと日ごろから使っているアプリケーションなので、操作性が必然的に高く、担当するスタッフもスムーズに業務に入っていくことが出来ます。Excelといっても現在のバージョンでは様々な機能を揃えており、例えば「セルの書式設定」を活用して、グラフィカルな見た目で入力時や管理項目閲覧時に視覚的に理解がしやすくすることも可能です。また、「フィルター」も様々な機能があり、並べ替えの機能を活用して全顧客データの中から必要な情報だけに絞り込んだり、他で作成したエクセルファイルとのデータ統合を行うことも比較的容易に行うことが出来ます。また、「関数」を活用して重複したデータ部分が入力された場合に、視覚的にわかりやすくセルを自動でマーキングしてアラートをだすことも可能です。そのほかにも、入力実務で便利なのが入力をする際のデータに入力制限をかけることで、誰が入力しても同じフォーマットで入力されることになり、その後そのデータを活用して分析をかける際にデータクレンジング(data cleansing:データベースに保存されたデータの、重複や誤記載・表記の違いなどについてその個所を抽出して、正しい入力内容に訂正し、データ品質を上げること)する手間が大幅に軽減される機能も備えています。
このように、使い勝手がよく特別なイニシャルコスト・ランニングコストを必要としない便利なExcelですが、管理件数が少数であれば対応できますが、数千件や数万件からそれ以上へと増えていくとデータの管理が困難になります。また、社内で複数のスタッフが一度にアクセスして作業や編集を行う場合など、いろいろな難点が出てくることも事実です。

に、会計ソフトを顧客管理に活用する方法について解説します。入出金の記録管理などのために、会計ソフトを導入している企業も多いと思います。そもそも、会計ソフトではそれぞれの顧客の購買履歴などの情報を既に管理しているわけですから、そうした情報を基にアプローチの優先順位を決めたり、アップセル・クロスセル(アップセル|顧客の購買単価を向上させるために行う営業手法の一つ。現在、利用・購入している製品・サービス商品より高額な上位モデルに乗り換えを促す手法。 クロスセル|製品・サービスを利用・購入している製品に加え、別の製品・サービスを加えて利用・購入してもらう営業手法)を行うための戦略作りの基礎データの一つとして利用することも可能です。それでも、マーケティングや営業の観点で見ると、会計ソフトの機能には限りがあります。そもそも開発された背景が異なりますので、会計ソフトでは、顧客の行動履歴を詳細に計測すること、例えば、Webサイト訪問履歴やメルマガの開封履歴、行動履歴から潜在的なニーズを抽出する機能など、顧客管理専用のツールでなければ保持できない機能が備わっていないことがあるのも事実です。費用を多くかけずに、一つのツールでいくつかの業務に活用することで、ツールが担う業務を多岐にわたらせたいなどのケースでは、活用を検討してみるのも一つの選択肢ではないでしょうか。

さいごに、CRM(Customer Relationship Management)システムを活用する手法についてです。顧客の属性情報や過去の取引情報はもちろんのこと、購買目的やニーズなどマーケティングや営業の関係者であれば知っておきたい顧客の様々情報を一元的に管理でき、そのデータを同システム内で分析に活用したり、分析した結果を利用して次期の営業施策やマーケティングプログラムに反映させていくことも可能です。また、社内の他部門で集積したデータをドリブンデータとして共有して、セクション毎に必要なデータだけを抽出して自由に活用すること、また、その作成した分析結果を社内に共有することも可能です。部門間での連携も容易になり、業務効率化も実現できます。例として、マーケティング部門の顧客リストに対して、インサイドセールスがどのようなアプローチやフォローアップを行っているかなども、少ない操作ですぐに把握できます。また、お客様センター宛の個別用件などの重要な情報もリアルタイムに把握が可能になるので、その後の対処や戦略の変更や改善をスムーズに運ぶことが出来ます。自社に合ったCRMシステムを選択して、きちんと活用すれば戦略的な企業活動を展開できるようになります。

事前に確認すべき3つのポイント

顧客管理ツールやシステムの導入に際しては、事前に以下の3点を確認するようにします。
まず、顧客管理の目的を社内(チーム内)で共有しておきましょう。これは、顧客管理方法の選定とも深く関係してきます。少数の顧客情報を今すぐ管理できればよいのであれば、既存のExcelファイルや会計ソフトを転用するだけで事足りるでしょう。大規模なCRMシステムを導入しても、持て余す可能性が高いかもしれません。逆に、多様なデータを集約してマーケティングや営業の質を高めたいのであれば、CRMシステムが優れています。目的が明確になっていないと成果も見えづらくなります。衝動的に導入することは絶対に避けましょう。

次に、データの整備と集約です。ある程度規模の会社だと、複数の部署で顧客データを別々に管理しているケースがあります。CRMシステムを導入すると、単一のフォーマットを持つデータベースの中でデータを一元管理することが前提となります。当然一定量のデータの蓄積が前提となりますので、データをどのようなフローで誰がどのようなデータについて担当として対処するのかなど、データを取り扱う上での責任の所在を明確にして、具体的な実務フローを検討しておきましょう。これまでにも、各部門で保有しているハウスデータが存在するでしょう。そのデータをどのように扱い、クレンジング作業を経て、どんな手法で誰がインポートするのかについても検討と調整が必要になります。そのため、顧客データを持つ部署間で連携し、データのフォーマット整備やデータインポート後の管理について、意見交換を行う必要があります。

最後に、CRMシステムの導入や運用をどの部署が主幹事となって運用していくのかについて、明確に決定しておくこと必要です一般的にシステム管理部門がその役割を担うことが多くみられますが、マーケティングや営業のために生かすという視点が浅く、運用ルールを過度に細かく作り込むなど、システム管理自体を目的化してしまうケースがどうしても発生する可能性が出てきます。自社に合った管理部門はどこにすべきかについても、全社での取り組みとして考え、入念に検討されることを強くお勧めします。

さいごに

顧客管理は、マーケティングや営業の質の改善を意識するすべての企業が取り入れるべき手法です。目的を明確にし、システムやツールをうまく使うことで大きな効果を上げることが可能です。今回書かせていただいた「3つのポイント」を押さえて、自社に必要な顧客管理のあり方を、あらためて検討してみてはいかがでしょうか。

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