マーケティング業務に従事する人なら「リード(Lead)」という言葉は既にご存知でしょう。しかし、自社で扱うリードの意味をしっかり理解している人は意外と少ないようです。 この記事ではリードの考え方と、4つの分類方法についてご紹介します。
目次
リードとは?
一般的にリードとは、自社の製品やサービスを購入する前の、将来の取引相手となり得る「見込み客」のことを指します。すでに自社の製品やサービスを認知しており、情報収集や比較検討は行っているものの、まだ購入に至っていない状態のターゲットと言えます。
リードは「購入前の全ての顧客」を指す言葉であるため、実際のマーケティングの現場ではさらに細分化して定義します。
たとえば、自社の商品を認知したばかりのリードと、他社商品と比較検討しているリードでは、商品に対する知識量や興味・関心の度合が大きく異なります。すべてのリードに対して画一的なマーケティング施策を講じても、高い効果は期待できません。ターゲットの興味・関心や知識量に応じて「パーチェスファネル」と呼ばれる段階別にリードを分類し、それぞれのリードに合った施策を行うことが重要です。
リードの分類については、マーケティングを支援する企業やソリューションツール、書籍などによって使用される名称が少しずつ異なり、明確に定義されているわけではありません。なぜなら、どのようにリードを分類すれば最も効果的であるかは、各社のマーケティング施策によって異なるからです。
4つのリード分類
企業によって定義が異なるリードですが、集客したばかりのリードに対して、すぐに営業担当がアプローチを始める訳ではないという点は、どの企業においても共通しています。
まずは、リードにとって有益な情報の提供を続けながら見込み客の育成(リードナーチャリング)を行い、リードの状況が一定の基準に達した段階で営業に引き渡す、というプロセスが一般的です。こうしたマーケティング活動の基本的な流れを踏まえつつ、リードの分類として以下の4つを覚えておくと良いでしょう。
MQL(Marketing Qualified Leads)
マーケティング部門がフォロー対象とするリード。
- リードの精査:競合企業や個人ユーザー、学生の除外など
- リードのフォロー:MA(マーケティングオートメーション)によるナーチャリングプログラムやメルマガ配信、セミナー案内などのマーケティング施策
これらのプロセスを経て、次の営業担当部門(インサイドセールスやフィールドセールス)が対応すべきと判断されたリードを指す。
TQL(Teleprospecting Qualified Leads)
インサイドセールスなど「電話」(Tel)を担当する部門がフォロー対象とするリード。
インサイドセールスのみで成約を目指すリードや、インサイドセールスからフィールドセールスに引き渡して顧客訪問を目指す段階のリードを指す。
SAL(Sales Accepted Leads)
インサイドセールス(またはマーケティング)から引き渡され、フィールドセールスが対応を受け入れたリード。
顧客の状況などによりフィールドセールスが受け入れられない場合、再びインサイドセールス(またはマーケティング)へ差し戻されることもある。
SQL(Sales Qualified Leads)
主にフィールドセールスがフォローするリード。フィールドセールスが訪問して提案を行った結果、案件(商談)と認定したリードを指す。
おわりに
マーケティング活動において頻繁に使われる言葉である「リード」ですが、大切なことは、自社のマーケティング施策や営業活動の全体像を把握した上で、適切にリードを定義することです。
リードの扱いについて関係者が共通の認識を持つことで、ミスコミュニケーションを防ぎ、マーケティング施策のさらなる効果と向上が期待できます。すでに社内で使用している「リードの意味」についても、あらためて整理してみてはいかがでしょうか。
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