デジタルインサイドセールスの要「AI」|デジタルインサイドセールスのテクノロジー③

書籍P61「インサイドセールス」第3章 インサイドセールスはデジタル化で最強となる、2.デジタルインサイドセールスに進化させる四つのテクノロジー③デジタルインサイドセールスの要、AI

インサイドセールス TIPS
コラム
2019/08/21
デジタルインサイドセールスの要「AI」 デジタルインサイドセールスのテクノロジー

AIが営業戦略をプランニングする時代

「デジタルインサイドセールスに進化させる4つのテクノロジー」3つ目がAIだ。AIが顧客動向を察知、営業戦略をプランニングする時代がやってきた。
AIを使うということは、何かしらのデータをコンピュータに学習させ、学習内容をもとに人間を支援するということだ。これを営業活動に当てはめた場合、私たちの手元にある有効なデータは何だろうと考えた時、いちばん大きな財産は、インサイドセールスが顧客とやり取りしている会話データだと思うに至った。

インサイドセールスの通話音声ログをデータ化し分析

当社のインサイドセールスは、一日に20件から40件ぐらいの電話をかけている。一人のインサイドセールスが月に20日間働けば、400件から800件ぐらいの通話ログが残る。社内に300人ほどのインサイドセールスがいることを考えると、ものすごい量の通話録音が残っていくことになる。大量の通話録音をデータ化しようとした際、音声のままだと分析がしにくいということで、音声認識システムにかけてテキストデータ化することになった。

世の中には、いろいろな音声認識のツールがあるが、私たちは複数のメーカーのツールを使っている。最近は、iOS だったら「Hey Siri」、Android だったら「OK Google」と言ってスマートフォンに話しかけると、かなりの認識率で正確に聞き取ってくれるようになった。ただ、長い会話になると、同じようなレベルで聞き取ってもらうのは難しい。私たちの会話は、10分、15分は当たり前なので、一つの会話をまとめて処理するには、高精度な音声認識ツールが必要だ。そこで長い会話を対象とした音声認識ツールを使い、通話録音をテキスト化している。

今実現しているテキスト化のスピードは、もともとの通話時間と同じぐらいで、10分間の会話であれば、10分か15分ほどでテキスト化される。最近ではクラウドサービスの音声認識ツールもあり、今後はもっと手軽なソリューションになっていくと思われる。

 

顧客ごとの専門用語は辞書登録を活用

顧客ごとに固有の専門用語については、辞書の登録が必要になる。辞書には単語辞書、文章の辞書、音響の辞書の3つがある。音響の辞書の機能には、実際の通話音声と、通話音声を書き起こしたファイルをセットで読み込ませる。辞書には10時間分ほどの音声を読み込ませて学習させるのだが、辞書を作るにはかなりの時間がかかる上、メンテナンスも必要なので、作業としてはあまりやりたくはない部分だ。

 

AIが効果的なインサイドセールスをプランニング

会話をテキスト化したものは、自然言語解析にかけた後、クラスタリング、トピック分析、回帰分析などのさまざまな統計手法を加え、AIマシンラーニングにデータを移し、会話の内容をマシンに学習させる。マシンに学習させるのは顧客との会話だけでなく、会話している相手の属性、どのような業種の企業で、どれぐらいの従業員がおり、売上規模はどうか、というデータも一緒に蓄積させる。また、その企業に対して、今どういう製品、どういうソリューションを売り込んでいて、どういうリードがあるのか、どういう案件があるのかというデータも含んでいる。

顧客属性、企業のデータなどは、通常CRM(Customer Relationship Management =顧客管理ツール)に溜まっているため、CRMの情報と音声テキストデータを一緒にAIマシンラーニングにかけることによって効率的なインサイドセールス活動を支援することができるようになる。

インサイドセールスの通話音声をAIにどんどん搭載していくと、次にどういうことを顧客に言えばいいのかを、AI側が教えてくれるようになる。このように、インサイドセールスは、AIを使うことで偏差値を上げていけるのだ。

とはいえ、世の中はどこもニッパチ(2:8)である。二割のインサイドセールスが成績優秀でも、8割のインサイドセールスは平均的だ。その8割の中も、またニッパチなのである。

従ってこの8割をいかに2割に近付けるかが、全体の成績を上げることにつながる。そのためには、マネジャーであるスーパーバイザー(SV)を支える機能と、インサイドセールス自身を支える機能を準備する必要がある。
AIへの取り組み(デジタルインサイドセールス支援システム)

SVは、インサイドセールスが成果を出せるよう、例えば、会話をモニタリングして改善させたり、次にどこの会社、どの製品を狙っていくのかターゲティングを行ったりと、日々様々な活動をしている。

また、インサイドセールスに対して、いつ、どこに、どういう電話をしなさいという指示を出していく。AIでSVを支えるとは、これら活動や指示などのプランニングを、AIを使ってサポートできないかという発想である。

 

AIはリアルタイムでの会話ナビゲーションも可能にする

一方、インサイドセールス自身には、何といっても会話のナビゲーションだ。案件の状態・会話の状況に応じて、どのような会話を展開すれば結果が出るかを、リアルタイムに指示してくれることが、いちばんの支えになると考えている。

当社では具体的なソリューションとしてSAIN(Sales AI Navigator)という製品の開発に着手しており、今後段階的にリリースしていく予定だ。次から、SAINの機能を説明しなら、当社の考えるAIでどのようにインサイドセールスを支援できるかを説明したい。

SAIN(Sales AI Navigator)の詳しい内容についてはこちら

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