インサイドセールスとは?その役割・特長と導入の効果を徹底解説

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インサイドセールスのイメージ

従来の外勤型営業であるフィールドセールス(訪問営業)に対し、電話やメール、チャットなどのコミュニケーションツールを活用した内勤型の営業活動として定義されている「インサイドセールス」。近年多くのBtoB企業が導入を進め、スタンダードな営業スタイルとして定着しつつあります。

とくにWithコロナ時代に突入した昨今では、ニューノーマルやネクストノーマルなどとも呼ばれる時代の流れを受け、リモートによる営業活動への期待値はかつてないほどに高まり、今後も重要度は増すと考えられます。

この記事では、BtoBビジネスにおける新たな営業手法としてすでに台頭している「インサイドセールス」について説明し、今後の普及度合いについても予測していきます。

インサイドセールスとは新しい営業・マーケティングの手法である

インサイドセールスの役割イメージ

インサイドセールスとは、リード(取引成立の可能性が高い「見込み顧客」)と直接対面することなく電話やメール、チャットなどによる非対面のコミュニケーションを軸に比較的確度の高いリードにアプローチする営業手法の一つです。

インサイドセールスの取り組みを導入している組織の現場では、英語(Inside Sales)の頭文字を取って「IS」などと略す場面もあります。対義語として定義されているのは「フィールドセールス」ですが、企業によっては「アウトサイドセールス」と称するケースもあるようです。

インサイドセールスを日本語で表現する場合「内勤(型)営業」などと呼ぶこともありますが、店頭における顧客対応(カウンターセールス)やテレアポなども「内勤営業」に含むことが多いので、日本語の言い換えには注意が必要です。これらの業務と区別をする意味でも、現状では英語で「インサイドセールス」とした方が誤解を生みにくいでしょう。

インサイドセールスは原則として客先訪問はせず、顧客のニーズ(顕在欲求)やインサイト(潜在欲求)をデータに基づいて読み解いて営業活動を進めます。リードの状況に合わせた適切なコミュニケーションを積み重ねていき、顧客の温度感を高めていく(リードナーチャリングする)重要なミッションを担っています。

インサイドセールスとテレアポ/テレマは、役割と目的が違う

インサイドセールスはしばしば、テレアポ(テレフォンアポインター)やテレマ(テレフォンマーケティング)と混同されがちですが、両者とは決定的に異なります。

テレアポはリードからのアポイント獲得が主な目的であり、テレマは顧客情報やニーズを聞き出すことを目的にしています。インサイドセールスの場合は一度限りの架電では終わらず、定期的な架電や、デジタルツール等でターゲットが求める情報を提供し続けることにより、時間をかけて顧客の温度感を高める役割を担っています。

つまり顧客の情報やニーズを蓄積し続け、相手との関係構築や案件創出までを担当しているのです。

また既存顧客に対しての動きも異なります。従来、自社の商品・サービスを導入した顧客には受動的な「カスタマーサポート」の提供が一般的でしたが、インサイドセールスによる「カスタマーサクセス」という、より能動的な働きかけの実行も可能です。

カスタマーサクセスについては、のちほど「顧客深耕」についての段落で解説します。

【詳細記事:インサイドセールスとテレアポ/テレマーケティングの違いとは?

アメリカで誕生したインサイドセールスはなぜ営業の仕組みとして定番化したのか

ここでインサイドセールスの歴史をざっと振り返っておきましょう。

インサイドセールス発祥の地はアメリカです。アメリカは国内に時差が存在するほど国土が大変広いので、インターネットが登場する前から、電話や手紙等のダイレクトメール等を使った非対面の営業活動が盛んでした。1990年代に入ると、メールや企業ホームページといったIT技術も営業ツールとして活用され、インサイドセールスの礎が築かれ始めます。

アメリカでインサイドセールスがまたたく間に営業の仕組みとして定着したのには、国土の広さ以外にも理由があります。一つの職務を極めたスペシャリストが好まれる文化があることと、雇用の流動性です。

詳しい内容は下記のコラムにまとめました。欧米諸国のインサイドセールス普及の歴史とともに、日本でも注目されるようになった要因について解説しています。

国内外におけるインサイドセールス普及の歴史

コロナ禍とインサイドセールスの関係

2020年に入り、世界中がコロナ禍に突入しました。コロナ禍は日常生活だけでなく、ビジネスシーンにもさまざまな変化をもたらしましたが、営業活動も例外ではありません。

コロナ禍で「インサイドセールス」の注目度は過去最高を記録!

Googleトレンドで見た「インサイドセールス」の検索需要推移(2004〜2020年まで)
こちらのGoogleトレンド・グラフにご注目ください。

「インサイドセールス」の検索需要が上昇する兆しは、2016年後半から2017年前半にかけて見られました。そこから右肩上がりに需要は増えていき、コロナ禍真っ只中とも言える2020年5月に過去最大のピークを迎えています。

調査結果から、コロナ収束後も対面・訪問営業は縮小傾向になることが判明

コロナ問題の収束後に対面営業の形はどう変化していくのか、その傾向については、公益財団法人 日本生産性本部が2020年5月と7月に実施した「働く人の意識調査」がヒントになりそうです。

組織で働く雇用者1,100人に対して「収束後の働き方や生活様式について、変化は起こり得るか」を項目別に質問したところ、以下のような結果になりました。

働く人の意識調査「コロナ収束後、変化は起こり得るか」の回答グラフ

https://www.jpc-net.jp/research/detail/004518.htmlを参照。

  • テレワークの普及について:「変化は起こり得る」「どちらかといえば起こり得る」と答えた人の率は全体の48.3%(5月)→52.8%(7月)
  • 決裁方法のデジタル化について:54.1%(5月)→58.0%(7月)
  • Web会議の普及について:56.0%(5月)→59.5%(7月)
  • 対面営業の縮小について:46.7%(5月)→55.6%(7月)

労働環境におけるデジタル化、そしてリモート化の必要性を感じている人は、5月から7月の2ヶ月の間に急速に増えたことがわかります。とくに「対面営業は今後縮小していく」と考える人は、7月の調査で過半数(55.6%)を超えました。

以上のことから、対面・訪問営業の縮小傾向はWithコロナ時代の一過性のものではなく、ネクストノーマルに向けてさらに加速していくと考えられます。

ネクストノーマルに向けてさらに営業活動の効率化が求められる

こうした「営業活動の効率化」や「顧客の購買行動の変化」、そして新型コロナウィルスの脅威とともに生きていかなければならない現状をふまえれば、非対面型のインサイドセールスの重要性は今後ますます高まり、早期の導入検討は必須になるでしょう。

【関連記事:テレワーク/リモート営業時代の「インサイドセールス」と「デジタルセールス」

インサイドセールスの役割と特長

フィールドセールス(訪問営業)との違い

フィールドセールスとインサイドセールスの違い

営業活動は、「フィールドセールス」と「インサイドセールス」の2つに分けることができます。

従来の営業活動スタイルであるフィールドセールスは、取引先を訪問し、見込みのあるものを案件化して提案する外勤型営業です。一人の営業パーソンがアポイント獲得から案件化、提案、受注までを一貫して行います。

一方、インサイドセールスは基本的に訪問は行わず、電話やメール、チャットなどのコミュニケーションツールを活用して営業活動を展開します。フィールドセールスのように全ての営業プロセスを担当するのではなく、主に案件化に至るまでの営業プロセスの「一部」を担当します。なお「テレアポ」とは異なり、面談のアポイントメントを取ることが目的ではありません。

マーケティング部門などから引き継いだリード(見込み客)に対し、ニーズや課題をヒアリングしながらコミュニケーションを重ね、充分に購買意欲が高まったらフィールドセールスにバトンタッチする、という構図が最も一般的です。ケースによっては、フィールドセールスに引き継ぐことなくインサイドセールスが商談や成約まで担うこともあります。

※インサイドセールスとフィールドセールスの違いについては、こちらの記事もご覧ください。
インサイドセールスとフィールドセールスの連携で営業効率は飛躍的に向上する

インサイドセールスの役割

インサイドセールスは、営業のミッションに応じた業務機能ごとに、その役割が変化します。

新規開拓:リード(見込み客)管理の役割

将来の顧客となりうるリードの発掘や開拓、醸成を担い、案件化を図ります。この活動はリードジェネレーション/リードナーチャリング(※)と呼ばれ、成果の指標は「獲得したリード数」と「案件化した件数」です。

(※)詳しい内容はこちらの記事をご覧ください。
リード(見込み客)に向けた3つのマーケティングプロセス

顧客維持:案件管理の役割

既存顧客維持がミッションの場合、案件の内容精査、醸成、クロージング(受注)のプロセスを担い、受注金額の増加を狙います。成果の指標は具体的な売上です。

顧客深耕:顧客関係性管理の役割

受注後の顧客と良好な関係を構築(Customer Relationship Management/CRM)し、顧客の取りこぼし防止や契約継続を担います。またアップセルやクロスセル(※)により、LTV(※)の向上を図り、顧客シェア拡大を目指します。

顧客と長きに渡るお付き合いをするということは、カスタマーサクセス(顧客の成功)を請け負うことでもあります。従来、企業が提供してきたカスタマーサポートは、顧客発信のヘルプや苦情などに対応する受動的な動きであるのに対し、カスタマーサクセスは、顧客理解を深めて顧客を成功に導くため、能動的に働きかけるものです。

カスタマーサクセスで得られるのは「顧客の成功」であり「顧客満足度の向上」ですが、結果的に契約継続やアップセル/クロスセルによるLTVの向上、さらには自社サービスの品質向上と自社の成功にもつながります。

※アップセル:以前購入した商品・サービスよりも単価の高いモデルに乗り換えてもらうこと/クロスセル:別の商品・サービスを合わせて購入してもらうこと

※LTV:日本語で「顧客生涯価値」。ある顧客から生涯にわたって得られる利益のこと。詳細についてはこちらの記事をご覧ください。
LTV(Life Time Value/ライフタイムバリュー)とは?意味や算出方法を解説

※CRM/Customer Relationship Managementについては、こちらの記事もご覧ください。
コンサルタントが語る!CRMをBtoBマーケティングで導入する前に知っておきたいこと

インサイドセールスがこれらの役割を遂行することで、効率的なリード創出と受注、顧客関係性の強化、市場のカバレッジ拡大が実現できます。

インサイドセールスの役割・機能変化の図表

 

マーケティング部門とインサイドセールスの関係

それでは次に、インサイドセールスとフィールドセールス、そしてマーケティング部門との関係についても触れておきましょう。それぞれの役割の違いは、リード(見込み客)や休眠・既存顧客に対する活動内容で分けることができます。

  • マーケティング:見込み顧客(リード)や休眠/失注/既存顧客の把握・フォロー、他部門へのリード引き渡し
  • インサイドセールス:MQL(マーケティングから渡されたリード)や、フィールドセールスから差し戻されたSAL(まだ商談化していないリード)のナーチャリング。インサイドセールスのみで成約見込みがあるリードの商談化やクロージング
  • フィールドセールス:MQLやTQL(インサイドセールスから渡されたリード)の商談化、クロージング、成約が困難なリードの差し戻し

関連記事:リードとは?MQL/SQL/TQLの違いは?意外と知らない「リード」の意味と分類方法

先ほどの段落では、場面によってはインサイドセールスがリードジェネレーション/リードナーチャリングの役割を担うと解説しましたが、マーケティング部門でもMAツール等を活用して「商談化やアップセル/クロスセルの手前まで」担うこともあります。

成約へ至るまでに訪問が必要なときは、マーケティングからフィールドセールスへ引き渡します。このときのリードはSales Accepted Leads(略称「SAL」)と呼びます。

そして必ずしも訪問が必要でない(訪問が不可能な)リードや、まだナーチャリングが必要なリードはTeleprospecting Qualified Leads(TQL)と呼び、インサイドセールスが受け持ちます。

部門間をまたぐリード情報の引き渡しに際してはMAツールが、既存顧客の情報引き渡しに際しては後述するSFA、CRMといったツールの活用が欠かせません。

このようにマーケティング部門とインサイドセールス・フィールドセールスは、リードや既存顧客への働きかけにおいて密接な関係にあります。

インサイドセールスの特長

1人あたりの担当顧客数がフィールドセールスよりも多い

インサイドセールスは、訪問せずに顧客とコミュニケーションを取る営業スタイルのため、フィールドセールスよりも多くの担当顧客を持ち、また高頻度に接点を持つことができます。また、常に1対1の対話であるため、顧客との柔軟かつ親密なコミュニケーションが可能です。
担当顧客を多く持てるということは、企業としてより多くのリード(見込み客)へアプローチすることが可能になるということです。

営業プロセスを迅速に改善できる

インサイドセールスの活動はプロセスで細分化でき、そのプロセスにあった指標を設定することで計画と実績の予実を可視化できます。それにより、課題の特定と解決策の立案を迅速に行え、活動精度の向上や目標達成のスピードアップが図れるようになります。

コミュニケーション履歴をデータとして管理しやすい

案件の進捗管理や営業活動を記録・報告するSFA(営業支援システム)や、詳細な顧客情報を管理し、将来の営業活動指針にも活用できるCRM(顧客管理システム)、顧客データをスコア化し、適切なタイミングで顧客へ情報提供もできるMA(マーケティングオートメーション)といった各種システムやツールを用いて、データ管理や活用をすることも、インサイドセールスの特長といえます。

インサイドセールスは内勤型のため、フィールドセールスに比べ、顧客とのコミュニケーションの内容をより正確かつ確実にデータとして残せます。顧客から取得した多くのプロファイル情報を分析し、顧客のニーズや状況に合わせた最適なオファーを提示することが、インサイドセールス活動のキーポイントです。

クロージングまで担当するケースが今後は増えていく

新型コロナの流行を受け、昨今では非対面営業の機会が爆発的に増えました。営業ツールにZoom等のTVチャットが加わったことで、インサイドセールスの活動の幅は従来よりも拡大しています。商材にもよりますが、インサイドセールスによるTVチャット営業で、提案やクロージングまで行えるケースも増加傾向にあります。

コロナの流行が収束したとしても、デジタルツールの利用頻度がコロナ以前に戻るということは考えられません。ニューノーマル/ネクストノーマル時代において、インサイドセールスの導入は欠かせないものとなるでしょう。

インサイドセールス導入で得られる効果

インサイドセールス導入による4つの効果

1.機会損失が防げて成約率も上がる

フィールドセールスは基本的に既存顧客や顕在顧客(購買・利用に限りなく近い顧客)への対応が忙しいため、現時点で見込みの薄いリードを十分にカバーすることは難しいものです。その結果、タイムリーなリード対応ができず、受注のチャンスを逃してしまうケースが少なくありません。

そこで、リードを育成・醸成する専門担当として「インサイドセールス」を設けます。インサイドセールスは、リードが抱えている課題や、まだ顕在化していないニーズ、さらに具体的な予算や購入予定時期といった詳細をヒアリングし、数多くのリードを継続的にフォローします。

  • サービスに大きな関心はあるけれど、まだ検討段階にはないリード
  • 今はまだ採用・搭載していない新しい機能やサービスを求めているリード

上記のような、有望だけれども現時点で確度が低いリードと長く関係構築を続けるのは、大変手間のかかるものです。しかしナーチャリング専門のインサイドセールスを設定すれば、多くのリードを保有し続けることが可能になります。

このような役割分担により、フィールドセールスは新規顧客獲得への提案準備とクロージングに専念できるので、成約率もぐっと高まるはずです。

2.顧客情報や営業履歴がしっかり管理できる

「履歴が残っていないため、過去にリードとどのようなやり取りをしているのか分からない」といったことは営業活動の中でしばしば起こる課題です。

インサイドセールスは、フィールドセールスにリードを引き継ぐために各種ツールを用いて履歴を残すので、上記のような事態が防げます。インサイドセールスとフィールドセールスの双方が営業履歴を共有することで、コミュニケーションロスを防ぐこともできるのです。

3. 顧客満足度が向上する

顧客情報と営業履歴が社内でしっかり共有できると、リードとフィールドセールスのコミュニケーションロスも減るので、顧客満足度の向上にもつながります。

また、顧客深耕についての解説でもお伝えしたように、インサイドセールスは「カスタマーサクセス」を担うことも可能です。顧客に寄り添い、顧客の成功に向けて共に歩みを進めることは、顧客満足度にも良い影響を及ぼすでしょう。

4.マーケティング活動の精度が向上する

マーケティング担当は、売上を得るため数多くの施策を実行します。しかし、施策に対するフィードバックが十分ではなく、次の施策を検討するにあたっての材料が不足している場合も多くあります。

インサイドセールスが行う営業プロセスにおいては、顧客ニーズに触れる機会が多くあります。たとえ受注に結びつかなくとも、顧客の生の声をマーケティング部門へ共有することで、会社にとって貴重な情報を蓄積でき、次の施策のブラッシュアップにも繋がるのです。

インサイドセールス導入の手順・フロー

これまでの営業組織にインサイドセールスを導入するとき、どのように進めるべきか、その方法を考えていきましょう。

インサイドセールスの実行モデルは3種類

インサイドセールスには、大きく分けて3種類のモデルが存在します。

1つ目は、例えば「見込み発掘~見込み育成」までをインサイドセールスが担当し、「提案・商談~クロージング」をフィールドセールスが担当するなど、セールスステージによって分担する「ステージ分担型」で、最もスタンダードなモデルです。

2つ目は、企業属性やテリトリー(地域)などに基づいた顧客セグメントに担当者を割り振り、それぞれの担当企業に対してインサイドセールスもフィールドセールスも全てのセールスステージを遂行する「顧客分担型」。

3つ目は、インサイドセールスとフィールドセールスがひとつのチーム内で適宜業務を分担して営業活動を遂行する「個別チーム運営型」。顧客や案件の状況、作業負荷に応じてチームメンバーが二人三脚で顧客対応・営業活動に従事していきます。

【詳細記事:インサイドセールスの手法・やり方

インサイドセールス立ち上げ(設計・構築)に欠かせない4ステップ&役立つツール集

インサイドセールス・チームの立ち上げ(設計・構築)に際しては、順を追って下記のステップを踏んでいくとスムーズにいくでしょう。

  1. セールスモデルの作成
  2. シナリオの設計
  3. 円滑な営業組織づくりとプロフェッショナルの配置
  4. デジタルマーケティング支援ツールの選定・導入

【詳細記事:インサイドセールス立ち上げ・構築に欠かせない4つのステップとそれぞれのポイント【コンサルタント監修】

4のツールに関しては、先ほど特長の段落でも触れたように、SFA/CRM/MAといった一般的な営業・マーケティング系の支援ツールのほかに、Web会議システムや、ABM(アカウント・ベースド・マーケティング)をサポートするクラウドサービス「FORCAS」、コール前の企業情報インプットに役立つ「日経バリューサーチ」、そして業務支援AI「SAIN」といったツールも業務の効率向上に大変役立ちます。

【詳細記事:インサイドセールスに必要なツールや検討したいサービス

業界初のインサイドセールス業務支援AI「SAIN」とは?

ここで「SAIN」について、簡単にご説明します。インサイドセールス実績No.1企業であるブリッジインターナショナルがこれまでのノウハウを活かして独自に企画開発をした、AIエンジン搭載ツールです。多くの作業時間と経験豊かな人材がインサイドセールス業務には必要とされますが、その効率化と成果の最大化が、このプロダクトで実現できます。

  • 顧客の反応や会話内容をAIで分析し、架電中の次なるアクションをサポートする「コールナビ」
  • 確度の高い顧客を自動抽出する「ターゲティング」
  • 会話内容をAIで可視化し、インサイドセールス組織全体の会話品質改善と向上をアシストする「モニタリング」

といった機能があり、顧客とインサイドセールスとの最適な会話をサポートし、ゴールへと導きます。

インサイドセールス業務支援AI「SAIN」バナー
インサイドセールス業務支援AI「SAIN」でできること

さらに、インサイドセールスの導入・実行部隊を「内製」か「アウトソーシング」か、どちらで対応するかも検討していく必要があるでしょう。

【詳細記事:内製とアウトソーシングどちらにすべき?インサイドセールス立ち上げで重要なリソースの活用

自社の内製でインサイドセールス導入をお考えの方は、実践に必要な設計、構築、トレーニング、運用、インフラをオール・イン・ワンでご提供する「ANSWERS」の採用がおすすめです。

お客様のインサイドセールスを成功に導く“すべての答え”をご提案する「ANSWERS」
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インサイドセールスの組織・体制づくりとマネージャーの役割

インサイドセールスに適した人物像、2・6・2の法則

インサイドセールス・チームの立ち上げに際し、既にある営業部門からトップセールスを誇るメンバーをアサインできれば、いち早く成功にたどり着けます。とはいえ優秀な営業パーソンを異動させるとなると、デメリットが無いわけではありません。

トップセールスメンバーの異動が難しい場合は、新規でインサイドセールス・メンバーを採用するか、既存メンバーで「2・6・2の法則」を意識したアサインを行うか、といった方法が取れます。

「2・6・2の法則」とは、上位2割の生産的なグループ、中位6割の平均的なグループ、下位2割の非生産的なグループといったように、どんなに優秀なメンバーばかりを集めたとしても、その構成比は自然と2:6:2になる、というものです。

この法則を前提にすると、インサイドセールスにアサインして最も効果が期待できるのは「中位6割のうちのさらに上位」に属し、かつ「再現性の高い営業スタイル」を備えた人物です。鋭い勘を持ち、独特な営業スタイルを武器とするような上位2割に該当する営業パーソンでは、チーム全体へその技術を展開し浸透させることは難しいからです。

【詳細記事:インサイドセールスの組織づくりのポイントと担当者に必要なスキル

また、インサイドセールス・チームを成功に導くには、適切なマネージメントが欠かせません。PDCAサイクルを「日次」「週次」「月次」「四半期」、それぞれのスパンで回していき、業務精度の向上を図ります。

定例会のほかに、上司と部下の1on1ミーティングを実施して、コミュニケーション密度を高める必要もあるでしょう。組織を強くするためには、メンバー自身の思考力や実行力を高める「コーチング」も欠かせません。

【詳細記事:インサイドセールスを成功に導くマネジメント手法と上司の役割

インサイドセールス導入の成功事例

インサイドセールス導入による成功事例内容をご紹介

当社のインサイドセールス・ソリューションを実際に導入し、営業活動効率化や新規顧客数の大幅増、売上増といった成功を収めた企業の具体例をいくつかご紹介します。

5年連続で売上が低下していた大手IT企業E社では、現状分析とBRP(Business Process Re-engineering)コンサルティングの結果、新規顧客の開拓に毎月ほんのわずかしか時間を割けておらず、新規開拓の体制にも不備があると判明しました。そこで新規顧客開拓のみを担当するインサイドセールス部門を創設。その結果、1年後には新規顧客開拓数が前年比の10倍以上となり、現在では新規だけでなく、単価の小さい既存顧客へのクロスセル提案にも乗り出したそうです。

【関連記事:抜本的な営業改革で成果を上げた大手IT企業E社の成功事例

競合他社の増加で案件が減少していた日系SIerのB社のケースでは、MAツールを導入してスコアリングやメールナーチャリングの運用を支援。リードの属性によってフィールドセールスとインサイドセールスへの振り分けを決定しました。また、インサイドセールス担当者へのトレーニングを実施するとともに、Web RTCといったセールスツールも導入。その結果、新規案件の売上割合が全体の5%から20%へ大幅に増加。またフィールドセールスの営業効率も飛躍的に上がりました。

【関連記事:リードの属性ごとに対応者を分けて営業効率をアップさせた日系SIer企業B社の成功事例

さらに、インサイドセールス業務支援AI「SAIN」の導入でアポ獲得率が1.5倍増になったS社インサイドセールス活動管理システム入れ替えで営業引継案件が25%増になったN社など、成功を収めている企業は多数あります。

※BtoB企業におけるインサイドセールス導入のメリットや、具体的な導入事例については、下記の記事をご覧ください。当社が導入支援をした企業・メーカー様のインタビューもご紹介します。

インサイドセールスのメリットを最大化するポイント

リード(見込み客)のニーズに応じた情報提供

商品やサービスに対する興味・関心の度合いは、リードによって異なります。全てのリードに同じ情報を同じタイミングで提供しても、「不要な情報ばかり提供してくる」と感じられ、かえってリードが離れてしまう可能性もあります。

リードのニーズや抱えている課題をしっかりと見極めて、適切な情報を適切なタイミングで提供することが重要です。

綿密なコミュニケーション

マーケティング部門・営業部門・インサイドセールス部門など、社内の各部門同士の情報共有は徹底しましょう。各部門の連携を強固にすることによって、見込みのある顧客を取りこぼしたり、逆に受注見込みの薄いリードに時間をかけすぎたりする可能性が減らせるからです。

部門間でリードを引き渡す際には、リードの温度感や引き渡しの条件など、双方で合意した尺度を持つことも大切なポイントです。互いに認識の齟齬をなくし、漏れのないコミュニケーションを取るよう心がけましょう。

※リードの引き渡しについては、こちらの記事もご覧ください。
リード(見込み客)に向けた3つのマーケティングプロセス

もちろん、リードとのコミュニケーションも重要です。インサイドセールスは顧客と直接対面しないため、高いコミュニケーション能力が求められます。顧客が求める情報をスムーズに提供し、顧客からの信頼を勝ち取りましょう。

今後のインサイドセールス動向

これまでIT化が遅れていると言われてきた日本企業でも、コロナ禍によって半ば強制的にIT化・デジタル化へ取り組まなければならない時代になりました。この流れを受け、各業界における経営層の「デジタルな営業活動」への抵抗は、今後さらに薄れていくはずです。

その中でもインサイドセールスは、自社の営業効率を大幅に向上させる可能性を秘めています。顧客のニーズは今後さらに細分化し、それに応えられる企業や組織が求められていくでしょう。

顧客情報の共有や顧客フォローの仕組みをいかに効率化して整備していくのか、これからの営業活動においては、その真価が問われる時期に入ったといえるのではないでしょうか。

インサイドセールス・ソリューション・サービス一覧

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2002年の設立以来、インサイドセールスによる法人営業改革の支援を行ってきた「ブリッジインターナショナル」。日本におけるインサイドセールスのリーディングカンパニーとして、IT、通信・情報、流通、製造などの幅広い業種の企業に対し、「仕組み」「リソース」「道具」などさまざまなインサイドセールスのサービスをご提供し、多くの実績を積み上げてきました。当コラムは、多数のクライアント企業でインサイドセールス組織の立ち上げ・導入支援・MA活用支援などに携わってきたコンサルタントが、これまで蓄積したノウハウを元に執筆したものです。

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